空き家を保有している方にとって、梅雨の時期は建物の劣化リスクが最も高まる季節といえます。
湿度が高まり、通風や換気がされないまま放置されれば、カビや木材の腐朽、害虫の発生といった問題が発生しかねません。
さらに、適切な管理を怠って倒壊の危機や周辺への衛生上の悪影響(悪臭や害虫の発生)有りと行政に判断され「特定空き家」として指定されると固定資産税が大幅に増える可能性もあるため、注意が必要です。
そこで今回は、梅雨入り前に行っておきたい空き家の保全対策について、行政書士・宅建士の視点から解説します。
雨漏りのチェックと補修
梅雨の長雨によって、屋根や外壁、窓まわりの隙間から雨水が浸入する恐れがあります。
とくに屋根瓦のずれや外壁のひび割れ、サッシまわりのコーキングの劣化は、雨漏りの大きな原因になります。
建物内部への水の侵入は、木材の腐朽やシロアリ被害、カビの発生へと直結するため、専門業者に依頼して事前点検・補修を行いましょう。
室内の換気と除湿
空き家は長期間閉め切られた状態が続くため、湿気がこもりやすく、カビや悪臭の温床になります。
窓を定期的に開けての換気や、除湿剤の設置などが効果的です。
特に押し入れや収納、北側の部屋など湿気が溜まりやすい場所は重点的に対処しましょう。
室内の換気は空き家の劣化を防ぐ基本対策であり、管理において欠かせない要素です。
庭木の剪定と雑草除去
梅雨時期は植物の成長が著しく、放置すると隣地への越境や害虫の発生、景観悪化の原因になります。
また、伸びた雑草は火災のリスクを高めるほか、不法投棄を誘発することもあります。
空き家の敷地が荒れていると、地域住民からの苦情や行政からの指導につながりかねません。
定期的な除草と剪定を行い、清潔な環境を保ちましょう。
雨樋や排水口の清掃
梅雨の集中豪雨によって、雨樋や排水溝が詰まると、屋根や外壁に雨水が溢れ出し、建物に深刻なダメージを与える可能性があります。
特に落ち葉や土が溜まりやすい場所は、目視での確認だけでなく、実際に水を流してチェックすることが大切です。
建物周囲の安全確認
風通しを良くするために周囲の雑木や不要な物品を整理することも忘れてはいけません。
また、ブロック塀や物置などが老朽化していないか確認し、倒壊の恐れがある場合は早めに撤去や補修を行いましょう。
これにより、万一の事故や第三者への損害賠償リスクを回避できます。
特定空き家と認定されないために
「特定空き家」とは、放置することで倒壊の危険がある、衛生上有害、景観を損なうといった状態の空き家に対して、市区町村が指定するものです。
認定されると指導・勧告・命令・行政代執行(強制解体)の対象となるだけでなく、固定資産税の軽減措置が解除され、6倍近い税額を課されることもあります。
定期的な管理と報告体制を整えておくことで、このリスクを回避することができます。
管理委託の活用も選択肢
遠方に住んでいる、頻繁に通えないといった理由で自力管理が難しい場合は、行政書士や宅建士などの専門家が提供する「空き家管理サービス」の活用も検討しましょう。
当事務所では、月1回の巡回による屋外・屋内の点検、簡易清掃、写真付き報告書の送付などをセットにしたプランを提供しています。
梅雨の時期は空き家にとって、思わぬトラブルが発生しやすい季節です。
早めの備えと定期的な点検で、大切な資産を守りましょう。
お問い合わせは、ネクスト・ブリッジ行政書士事務所までお気軽にどうぞ。
