現代の日本社会において、「おひとり様」や「おふたり様」は決して特殊な存在ではありません。むしろ、家族のかたちが多様化する中で、今や非常に一般的なライフスタイルのひとつです。
ここで言う「おひとり様」とは、非婚・未婚のまま成人(18歳以上)を迎えた方を指します。
「おふたり様」は、お子様のいらっしゃらないご夫婦のことです。このコラムでは、特に相続や死後の手続きに直結するこれらの世帯の現状と将来について、最新のデータをもとに考えてみましょう。
1.50代で未婚・非婚の人はどれくらいいるのか?
2020年国勢調査によると、50代(50~59歳)のうち、未婚・非婚の人は約264万人(男性約186万人、女性約78万人)です。
50代全体の人口が約1,545万人であることから、未婚・非婚の割合は約17%となります。男性では約23%、女性では約10%という高い数字が出ており、特に男性の非婚率が際立っています。
2.後期高齢者で未婚・非婚の人はどれくらいいるのか?
2020年時点で75歳以上(後期高齢者)の人口は約1,900万人。そのうち、未婚・非婚の方は約143万人(男性約38万人、女性約105万人)です。
後期高齢者全体に占める未婚・非婚の割合は約7.5%。特に女性では、配偶者と死別したケースも多く含まれており、非婚・未婚での一人暮らしの比率が高いことが分かります。
3.夫婦のうち子のいない夫婦はどれくらいいるのか?
2020年の国勢調査によれば、日本の夫婦世帯は約2,300万組。そのうち、子どものいない夫婦は約530万組とされています。
つまり、夫婦全体の約23%が「子のいない夫婦」となっており、実に約4組に1組は「おふたり様」です。この傾向は若年層だけでなく、中高年層にも広がっており、今後さらに増えると予測されています。
4.なぜ対策が必要なのか?
「おひとり様」は、遺言書や死後事務委任契約などを準備しない限り、財産が国庫に帰属してしまう恐れがあります。
大切なペットや親しい友人に財産を遺したいと思っても、法定相続人以外には法的権利がないからです。
また、「おふたり様」も配偶者が亡くなった後に、兄弟姉妹と相続を巡って揉める可能性があるため、夫婦それぞれが遺言書を用意しておく必要があります。
同性婚、事実婚の場合はなおさらです。
例えば特定の医療行為や延命治療の拒否といった場面で家族の同意が必要な場合、法律上は家族と認められない可能性が高いからです。
5.未来の家族像に備えて
少子化や未婚率の上昇により、30年後には「おひとり様」「おふたり様」が世帯の過半数を占める可能性すら指摘されています。
ネクスト・ブリッジ行政書士事務所では、こうした新しい家族のかたちに寄り添い、法的な備えと心の安心を提供することを使命としています。
「おひとり様」や「おふたり様」は決して孤立しているわけではありません。
適切な制度と支援のもと、安心して暮らすことができるよう、今から共に備えて行きましょう。

